第1回 プログラムを始めよう「1.はじまりは気まぐれに」

1−1 はじまりは気まぐれに

 Palmを使っていると、ふと自分でアプリケーションが作りたくなったことはありませんか?
また、プログラミングに興味を持ったけど「難しそうだ」と思っている方もいるかもしれませんね。

Palmの色々な記事やサイトを見ていて、Palmのアプリケーションは「CodeWarrior」というもので作るんだなぁ、ということを聞いたことがあるかもしれません。そして、ちょっと難しいぞ、ということも。
しかし、専門的や趣味的にC言語を使っている人以外でしたら、今からC言語を習得するよりも、楽にPalmのアプリケーションを作る方法があります。
それが、NS Basic/Palmです。
ここでは、NS Basicを使いながら、BASICの基礎的な解説をしたいと思います。
もし、超高速のシューティングゲームやリアルタイム3Dロールプレイングゲームを作りたい方は、ちょっと、NS Basicでは荷が重いかもしれませんので、CodeWarriorを始められることをオススメします。

 BASICは簡易な英単語を基本とした命令語を使ってコンピュータに命令ができるため、初心者向けという特徴があります。 そのため、最近では、直接プログラムを作る以外に、簡単な動作を記述するために使われています。
代表的なものは、Microsoft社のExcelやAccessに搭載されているVisual Basic for Application(VBA)です。
したがって、BASICを習得すると、NS Basicを使ってアプリケーションが作れるだけでなく、VBAの世界に入りやすくなるというメリットがあります。また、逆に日常的にVBAを使って見える方であれば、NS Basicに入りやすいのではないでしょうか?
これをメリットとするか、と言う点は皆さんで判断していただくことにしましょう。

さて、NS Basicを使ってPalmのアプリケーションを開発するには、最初に何を準備すればよいのでしょうか?
CodeWarriorでしたら、それ自体のインストール以外に、SDKのインストール、スターターのビルド、デバッガの設定などなど、たくさんの下準備があります。
NS Basicは、本体をインストールするだけで、すぐにアプリケーションの開発が可能になります。インストール方法も、特に難しいものではありませんので、気軽に始められます。
ただし、現在、NS BasicはWindows版のみですので、ご注意下さい。
また、NS Basicをお持ちでない方、または、試しに使ってみたい方は、下記の書籍をおすすめします。これには、NS Basicのデモ版が付録で付いているので、試しに使うことができます。

   「Basicで作ろうPalmアプリケーション」相沢文雄(ナツメ社:ISBN4-8163-2938-2)

本稿の執筆時点で、NS Basicのバージョンは1.10です。デモ版は1.06相当で、直接日本語が扱えない点を除けば、機能はほとんど製品と同じですので、試しに使う分にはよいと思います。
ということで、ここは既にNS Basicがインストールされている、という状態であるとして話を進めます。

Palmのアプリケーションを開発する上で、最初に知っておかなければならない点が1つあります。
それは、クリエータIDという概念で、これは、全てのPalmwareに共通する仕組みになります。
Windows上のファイルであれば、同一フォルダ内に同一名のファイルが存在できません。これは文書でもアプリケーションでも同じことで、ファイル名で区別しているからです。 PalmOSはアプリケーションの区別をクリエータIDという4文字のコードで区分けしています。したがって、同一クリエータIDのアプリケーションは、たとえ名前が異なってもインストールできません。

このクリエータIDは、世界中で重複しないよう、データベース化されており、Palmのホームページ上で閲覧できます。自作アプリケーションを配布する場合、通常はクリエータIDを同ページで重複がないことを確認して、そこで登録して使います。
アプリケーションを他の人に使ってもらうときは登録した方が良いのですが、自分でとりあえず使う場合Test、というIDを使えばよいでしょう。ただし、4文字のうち、1文字は必ずアルファベットの大文字を入れて下さい。これは、すべて小文字のIDをPalm社が使用するルールだからです。

 大抵のプログラム入門書が、一番最初に作るアプリケーションとして「Hello,world!」というアプリケーションを作成しますが、今回はこれにこだわってみたいと思います。

目次へ     次へ

第1回 プログラムを始めよう「1.はじまりは気まぐれに」