第9回 データベース 「1.データベースって?」

9−1 データベースって?

いよいよ、この講座でも「データベース」に手を出す時がやってまいりました。
このデータベースというのは、Palmの特徴的な存在でもあり、探求心溢れる偉大な先人達によって、既に細かな点まで解説されています。
したがって、本稿以上に詳しい話などは、それらのサイトを参照していただくとして、本稿では、基本的な内容を説明したいと思います。

さて、皆さんは、一口にデータベースといっても、どのようなことを思い浮かべるでしょうか?
パソコンであれば、Accessやファイルメーカーなどが有名どころ、といったところでしょうか?
詳しい方なら、OracleやSybaseなど、大規模なデータベースのことを考えるかもしれません。

では、データベースって一体、何でしょう?
皆さんの中には、データベースに手を出して挫折した方や、また、それ何?って方もみえることと思います。
一般的には、パソコン習得レベルで言えば、中級以上に位置付けられるツールとして認識されているツールですが、これは、データベースが、大量、多量のデータをあちらこちらで連携させて、データを検索したり、更新したりして、業務処理などを進めるものの中核にあるもので、使いこなすにはデータベース的な思考が必要となり、コンピュータの初心者には理解しづらいからではないでしょうか?
でも、簡単なデータベースなら、大抵の皆さんが既に使われています。住所を登録したり、検索したり、印刷対象の人だけを抽出したり、と比較的簡単に使っている「年賀状ソフト」ですが、これも立派なデータベースです。
このように、データを書きこんだり、取り出したり、探したりすることができることができるものをデータベースといいます。
そして、その規模が大きいか小さいか、ということでその仕組みが違っていると覚えておけば良いでしょう。

さて、Palmでも「データベース」という名前の仕組みを使いますが、先ほど名前の出てきたデータベース製品と比べると、若干原始的なようです。
一般的なデータベース、例えば住所録データベースであれば、「ここには『名前』ここには『住所』」というように項目を定義して、見た目上、それらの一覧表のようなものにデータが入れられるイメージです。
しかし、Palmでのデータベースは、どちらかと言えば、項目を定義する必要もなく、簡単にデータを入れたり参照したりできる入れ物のようなイメージです。
う〜ん、ちょっと、わかりにくいですので、図にしてみましょう。
一般的なデータベースでは、1つの項目列のことをフィールドと言います。そして、このフィールドは、予めデータベース作成時に定義します。住所録データベースなら、氏名、住所、郵便番号、電話番号、というようなフィールドが必要ですね。 一方、このフィールドにデータが収まった1つのまとまりをレコードといいます。つまり、住所一人分のデータです。 わかりやすい言葉で言えば、フィールドが列、レコードが行、のイメージです。 図にすると、こんな感じですね。
    

一方、Palmのデータベースは、これほどきっちりとした形を意識する必要はありません。
Palmのデータベースには、例えば、1行目には住所を、2行目には郵便番号を、3行目には名前と電話番号を、というように「行」が中心となり、「列」の概念が曖昧です。
したがって、図にすると、こんな短冊のようなイメージで、1つの短冊が1レコードですが、その中にどのようなデータを入れるのかは、プログラマの自由になります。 (ま、データをきっちりと入れれば、一般的なデータベース風の、行×列イメージを作ることも可能です。)

    

PalmOS上で動くプログラムは、基本的に一期一会です。つまり、定義した変数は、Global定義であろうと、終了時に全て破棄されてしまいます。
なぜ?って、そういう作りだからです。
したがって、必要なデータ類は、プログラムを終了しても、電源を切っても消えない領域に保存しなければなりません。それが、Palmのデータベースです。

Palmのデータベース(以下、特に説明のない限り、単に、データベース、とします)では、様々な特徴がありますが、入門講座的には次のことを覚えておきましょう。
  1. 電源を切っても、アプリを終了してもデータは消えない。
  2. アプリケーションとは別のファイルとして存在するが、通常、実体が表示されることはない。
  3. アプリと連携して存在する
1の特徴はわかりやすいですね。大抵のアプリが、最後の状態を保持しており、次に起動する場合にその状態からスタートしますね。
これは、データベースに状態を保存しているためで、そのおかげで、花札は途中からできるわけです。
また、通常、目に見えない状態でデータベースがあるため、その存在すら意識することがないですが、これらは基本的には別ファイルとして存在します。そう、2の特徴ですね。
これらのデータベースファイルは、ファイラーなどのシステム拡張アプリを使うことで見ることができます。
通常は、データベースは何かのアプリと連携していますが、データベースのデータのみで存在するものがあります。
JDocやJFileなどDOCファイルや独自のデータベースは、そのデータだけ独立して配布されていますが、通常はランチャー上には表示されませんね。
そう、基本的にアプリが存在して、はじめてデータが使えますので、これが3の特徴、ということです。

今回は、こんな特徴を持った、PalmのデータベースとNS Basicについて説明します。
内容としては、BASIC講座という意味合いからは外れるような気もしますが、NS BasicとPalmを使う以上、必要な内容と思われます。
ここは、多少難解かもしれませんが、夏休みの宿題と思ってゆっくり読んでください。

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