第14回 プログラミングの舞台裏「6.自立した機能追加〜Ver.0.5以降」

14−6 自立した機能追加〜Ver.0.5以降


   「Click音がないと寂しいです。」

確かに、通常の設定だと、4つのハードボタンを押せば、PalmOS側が勝手に音を鳴らしてくれます。
しかし、その音が鳴るほうがバグでした。ちょっと、SetEventHandledを入れ忘れたための音でした。
そこで修正して、キチンと鳴らなくなったら、指摘を受けました。
通常の開発時、音を消しているので気が付かなかったのですが、音も重要なファクターであることを思い出し、Sound命令で音を出すようにしました。
もちろん「音は要りません」というユーザーの声も想定して、音のON/OFF機能を実装しました。ぬかりはありません。
そして、これらは、Ver.0.4で実装した文字配置の機能と共に、画面上部にアイコンとして設置しましたが、これらの設定を、毎回設定するのが面倒ですから、このバージョンからビューア側に記憶させることにしました。

アプリを終了しても設定はそのまま、これで、アプリらしいアプリ、Ver.0.5.が完成しました。
そして依頼された要望事項は、ほぼ満足したことが、次のnoriさんのコメントで明らかになります。
曰く、

   「Vectorにはいつ頃Upするのでしょうか?」



長々とバージョンアップの遍歴をお送りしてきましたが、実際、ここまでにどれだけの日数を費やしたか想像してみてください。
実は、依頼のメールが届いてから、約10日です。
自分でも驚きましたが、結構、まだ色々なことが出来るものだな、とつくづく感じたものです。

ここまで育てたビューア「ACV!」ですが、作っている側としても、色々と使い勝手に不満が見えてきます。
そして、実行速度を眺めながら、独自に機能追加をするようになりました。
主なものは、次の通りです。
  • Ver.0.6 縦スクロールをページ単位でもスクロールできるように機能追加
  • Ver.0.6.2 1列目の列幅を変更できる機能を試行
  • Ver.0.7 セル内の値を変更できるよう機能を試行
  • Ver.0.7.1 2ページ単位のスクロール機能を追加
  • Ver.0.7.2 値変更のセル幅問題を解決した
ビューアとしては、とりあえず申し分ないモノに仕上がりましたが、Ver.0.7.2からは、その値が変更できるので、ちょっとしたメモ帳代わりにも使えるようになりました。
また、ExcelでHTMLファイルを開いて、そのまま、アドイン版で変換するという方法で、サイト上の時刻表などを取り込む、という使い方も開拓しました。


ある一通の作成依頼から誕生したACV!、単にお断りすることも出来たでしょうし、途中でギブアップすることも出来たでしょう。
しかし、このネタとしてお送りできるだけでも、元は取った、という気持ちで一杯です(笑)。
いえ、スタート当初から考えると、とんでもないハードルだったように思えますが、ここまで来てみると、勉強になったことばかりです。
データベースの構造はおぼろげながら理解できるようになり、また、キャプチャ機能を使ったスクロールは、思ったより使えそうです。

今回のBasic BASICは、あまりプログラミングなお話ではないので、講座としては、今1つかもしれません。
しかし、単にコードとにらめっこしているだけが、プログラミングではないことを知るには、よいお話じゃないかと思います。
その先のユーザーのことを考え、いろいろな機能や対応を行う、これこそ「善いソフト」の条件じゃないでしょうか。
もちろん、自分限定のプログラムを作っているあなたにも、自分というユーザーがいます。
このお話が、皆さんの開発において、何かのお役に立てれば、幸いかと思います。


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