01.ToDoリストを使ってみよう!

あるPDAの中で、根強い人気を保っているPalmですが、そんなPalmの魅力的な機能として、手前に配置されたボタンを押すだけで、標準的なアプリケーションがサクっと利用できる点があるかと思います。
電源スイッチを入れて深い階層のメニューを辿る必要もなく、使いたいときに使うことができる反応の良さは、確かに便利です。
しかし、よく使われるであろうと登録された標準のアプリケーションのうち、スケジュールやアドレス帳、メモ帳はよく使われるのですが、ToDoリストと呼ばれるアプリケーションに、あまり人気がないことは否めません。
確かに、ToDoリストを必要としない人が多いから、という理由かもしれませんが、それ以上に「使い方がよくわからない」という理由があるような気もします。
必要がないのを無理に使う必要はありませんが、後者のような理由であれば、ちょっともったいない気がします。
そんな訳で、今回は、何か工夫してToDoリストを使ってみましょう。

てさて、そもそもToDoリストって何でしょうか?
まずは、大雑把な機能や使い方を、登録する情報から探ってみましょう。

 大まかに見れば、ToDoリストには「期限」と「行動内容」を1件の情報として登録しています。
詳しく見れば、優先度や詳細な内容を記録する欄もありますが、要するに「何かを期限までに仕上げるため」に使うツールである、と考えることが出来るでしょう。
そして、それらが単に列挙されているリストがToDoリストというわけです。
とっても呆気なく感じるかもしれませんね。でもこんな単純なリストですが、それでも使いこなせない事には、何か理由があるはずです。

例えば、ToDoリスト上の1件の情報は「何かを期限までに仕上げる」という内容になりますが、ちょっと視点を変えて、その期限(時間)の方に注目すると「何かをするための期限のリスト」とも考えることも可能です。つまり「行動」か「期限」か注目する情報によって使い道が異なる情報リストに見えるわけです。
もちろん、ToDoリスト自身が、ある程度特定の使い方を想定して設計されていますから、それほど変わった使い方ができないでしょうが、それでも使う人が、どう考えるかによって随分とその位置付けが変わってくるのは確かなようです。
また、同様に時間と行動という2つの情報を扱う「スケジュール」の存在が、ToDoリストの存在を曖昧なものにしているのは確かでしょう。
 スケジュールと比べてみれば、ToDoに示される時間とは、現在進行中または予定中のものの「帰着点」であるのに対して、スケジュールは、将来的な「開始点」であると考えることができます。理屈っぽいですが、そもそもの設計が異なるのは確かなようです。

と、難しいことを並べても、実は、使い方自体が人それぞれですから、これが正解です、と決めてしまうことには無理があります。
人によっては、ToDoリストを買い物リスト代わりにしたり、ToDoを使わずすべてスケジュールに登録する、という人もいるでしょうから、三者三様な使い方があるのです。
つまるところ、設計思想はともかく、その使い方は自由ですから、ToDoリストを「どう使うべきか」と眉間にしわを寄せて議論するより、自分はこうやって使ってみよう、と考えた方が得策ではないかと思うわけです。
ということで、ToDoとはだいたいこんな物かな、程度にわかったところで、本題のMyPalm的なToDo利用法に入りましょう。


(1)何を入れりゃいいのさ?
    もシンプルな理由が「上手く使いこなせないから使わない」というものでしょうが、理由が単純でも、解決方法はそれほどシンプルではありません。
    そういう人の中には、登録すべき情報の「規模」がバラバラで、なんだか混乱してしまうという人が居るかもしれません。
    つまり「あ、やること登録しなきゃ」とは思うのですが「来週の顧客向けのプレゼン用に資料を用意しなきゃ」という情報と「明日の朝、ゴミを出さなきゃ」という情報を同等に扱って登録してしまうような人です。
    そうなると、なんだか雑然と並んだリストに、何をどうしてよいやら、結局、ToDoリストなど使わない方が楽だ、なんてことになってしまう訳ですね。
    追い討ちをかけるように「優先度」という項目に惑わされてしまい、「優先度」と「重要度」を勘違いしてしまうわけです。そして、大規模な内容の優先度を高くしてしまうような悲劇が発生します。

    考えてみてください。「来週のプレゼン資料」と「明日の朝のゴミ出し」、どちらの「優先度」が高いですか?

    こういう規模の違いを吸収するのに、1階層しか持てないToDoリストでは、限界があります。
    なぜなら「プレゼン資料作成」とは「情報収集」「草案作成」「原稿作成」「印刷」などなどいろいろな手順を含んでいる「大きな行動」で、それらに付随する「小さな行動」の1つ1つをToDoとすべきなのです。専門用語では、タスクだのジョブだの言うらしいですが、言わんとすることはお分かりいただけるかと思います。
    こういう規模の異なる情報を上手にこなすには、ToDoリストだけではなく「プロジェクト管理」というツールを併用するのが望ましいかと思います。そういうプロジェクトの中の1つの手順でToDoを併用すれば、十分に生かすことができるでしょう。
    また、プロジェクト管理という手法を何らかの形で学べば、自ずとToDoリストの使い方が上手になると思います。
    ひとまず、階層に分けられるToDoリストからでも、はじめてみては如何でしょう。

(2)何から手をつけていいやら〜
    やぁ、プロジェクト管理的な手法はそれなりにわかっているけど、どうも行動が伴わなくて、という人もいるかもしれません。
    確かに、ToDoリストには、色々な項目が並んではいるのですが、それぞれが独立した情報なので、これらの動作を順序だてて実行するという用途には不向きです。
    また、ある行動に対して、必要な手順がすでに順序だてて作られているような親切な場合でも、ToDoリスト的には不向きです。
    となれば、ToDoに「手順」という項目がつけばよいのですが、まさにこの用途にピッタリのアプリケーションが存在します。
    かなりっちさんが作られた『PlanToDo』です。
    これは、あるToDoに対して、その手順を登録して使うことが出来るので、そのような用途で使う人にはとっても便利なアプリケーションです。
    私も、その秀作ぶりに、本稿を大幅に手直ししました(本稿を大幅に割愛できました)ので、この手順を伴ったToDoが欲しい人には無条件でお勧めします。
    是非、かなりっちさんのサイトからダウンロードしてみてください。

      かなりっちのどうなることやら:http://homepage3.nifty.com/squirrel/index.html

(3)それでも消化できないんだよぉ…
    PlanTodoのように一連の行動手順にまとめられず、それぞれが比較的独立した行動である場合があります。
    それは、大量の顧客を抱えた営業マンなどに当てはまると思いますが、そういう人が上手くToDoリストを使いこなせないと悲惨な状況が待っています。
    つまり、ToDoがたまる一方で、消化できないという大きな問題に見舞われてしまうわけです。

    ToDoリストは、それぞれが独立した項目の集まりですが、大量の情報を登録できる割には、どれだけやらなきゃならないことを抱えているの?という簡単なことが一見したところでわかりません。
    ちょっと不親切ですが、量的な関係を把握するには向いていないわけです。
    でも、なんだかやるべきことばかり増えてきて、どうしよう〜、と言っているうちに期限過ぎの「!」表示の嵐になってしまうのが末路です。
    こうなってしまっては、ToDoを使う以前の問題で「やることをやれ!」と叱られるに違いありません。
    そうなっては大変ですから、ToDoを使いこなして、やり残しのないようにしましょう。

    ここで、Palmなお部屋的には、ToDoリストに登録されている様々な情報は、いつかは全部やらなきゃならないこと、と認識してはどうか、と提案したいと思います。
    期限はあるのですが、それよりも前倒ししてもOKですし、それは「優先度」にとらわれないわけです。
    全部やらなきゃ、残っちゃうわけですからね。

    ちょっと気が楽になりませんか?

    そして、後は、なし崩し的にToDoの山を片付けていくことに専念すればよい訳です。
    そうすれば、次に「何から手がつけられるか?」という具体的な行動を自発的に考えるようになるでしょう。いや、なってください(笑)

    ところで、最初に営業マンを例に出しましたが、ToDoが苦手な営業マンでも、スケジュール機能は上手に活用できているのが不思議だと思いませんか?
    どちらも、各項目が独立した情報ですから、両方とも苦手であってもよさそうに思えますが、一方は使いこなしている事実。
    実はここにヒントがあると思って考えてみましたら、本人が怠け者という場合を除外しても、明らかな違いを発見できました。それは、各アプリケーションの画面の数です。
    雑然と並んでいるだけのToDoリストに比べて、スケジュールのバリエーションの多いこと。標準でも1日表示から1週間、1ヶ月という選択肢がある上に、それらがビジュアル的に示されていますから、これで使いこなせないなら本人に問題があるだろう、という程の親切さです。
    つまり、何らかの形で目に見えれば、少しは自発的に活動ができる、という淡い期待のような結論に達しました。
    ということで、ちょっと簡単なアプリケーション「ToDoどう?」を作ってみました。

    プログラム的にはとっても簡単で、ToDoリストに登録されている情報の期限毎の件数を数えてくれるだけです。
    更には、プログラムコードの主要な部分は、masakiさん厳達さんが公開されている部分をそのまま使わせていただいているほど、オリジナリティのない仕上がりになっています(笑)
    でも、こうやって見ると、いつ頃に締め切りが集中してるのがわかりますから、その中から、やれることを前倒しして片付けるようにする癖をつければよいのです。
    ある意味、ToDoの山を切り崩して行動予定を立てるような使い方になりますので、日付や優先度、内容の編集・更新ができるようになっている反面、1つ注意することがあります。
    それは、ToDoリストに登録した「期限」が「期限」ではなくなってしまうことで、一応、日付を動かしたら、いつからの移動なのか「備考欄」の末尾に自動的に付加するようにしました。
    まぁ、実際に使う場合には、ToDoには「ギリギリの最終期限」を登録しておいて、日付の移動は期限より前にしか動かさない、という使い方でもよいかと思います。

    ビジュアル的には、向こう3週間と1週間の様子を示すようにしています。これは微妙にして個人が使うには適切な期間だと思いますが、1日の予定は内容も表示されますから、「今日すべきことリスト」としても活用できるかもしれません。
    あまり親切な機能はありませんが、要するに使う人が、やることの数を把握できて、それに対して自発的な行動や計画が立てられればよいかと思って作りました。
    (※「ToDoどう?」は、Palmwareのページからダウンロードできます。)
んな感じで、ToDoに関する3つの勝手な傾向と対策と戯言を並べてきましたが、やはり、自分のPalmですから、自分の使い勝手にあった方法で使えばよいかなと思います。
それを自作するも良し、探しても良しだと思いますので、ぜひ、My Palmを自分流に使ってみて下さい。

mizuno-ami.2003.■■■

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