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のどかな秋の日

2003/09/29

ふぇ〜、到着。
荷物を降ろすか降ろさないかの瞬間、




「おいっ!」



どこからか大きな声がした。



振り向いてみると、一艘の船がテトラポッド群に吸い込まれるように突っ込んで行くのが見えた。











唐突だが、愛知県渥美半島の先端、伊良湖岬はここだ。




通常、釣りをするのは、この堤防。
先端と言っても、実は知多半島の方を向いている。 攻略マップは次のとおりになっている。 って「攻略マップ」という単語、死語に近いか… ネットで検索すると、伊良湖港の堤防の図は何種類か見つかる。 これは、何度か改修工事が行われているからだ。 さて、マップの話よりも、突っ込んだ船の方が気になるだろう。 突っ込んだ直後、。 スクリューがまだ回っていてエンジンを停めていない緊迫感が、こんな画質のカメラでも伝わってくる。 もっといいカメラだったら、新聞社にでも送ったのに! 場所は、マップのAの付近、撮影はBの位置からだ。 このAという場所、数年前まで、テトラポッドが積まれていて、その上に乗って釣りが出来たのだが、ここ2〜3年で、積まれていた大半が撤去された。 したがって、今、ここに降りて釣りをする人は皆無だ。 しかし、命知らずというか、お馬鹿というか、ごく稀に釣り人が釣っていたりする。 でも、それは止めた方が良い。 海上保安庁の巡視船に大声で注意され、恥ずかしいことこの上ない。 ついでに、波をかぶるし、満潮時は、ほぼ水没する。 ちなみに、私のことではありません さて、問題の追突船、時間は2時ちょっと前、干潮だったので、剥き出しのテトラポッドの上に右下を乗り上げる形で、傾いてしまった。 相変わらず、画質が悪くて申し訳ないが、傾いているのが分かるだろう。 これを見た瞬間、思ったことは、この一言。 満潮になるまで待てば良いじゃん! だが、海の男は、そんな悠長なことを言えないらしい。 周りから漁船が集まってきて、結構な騒ぎになってしまった。 ちなみに、海上保安庁の船が素通りしたのを目撃したが、これは民事不介入という奴か(違うって!) さて、いくら漁船が集まってきても、引っぱるに引っぱれず、膠着状態が続いた。 そして、見物人も、あまり事が進展しないので放置プレー、静観モードだ。 挙句の果て、私など、背中を向けて釣りに没頭し始める始末。 だから、写真がないのさ。へへん(開き直り) …小一時間が経った。潮が満ちてきた。 今日は、大潮なので、通常よりも干満の差が激しい。 相変わらず周囲の漁船は手を出せないのだが、もしかして、潮が満ちるのを待っていたのか? 潮が満ちたおかげで、随分と傾きが修正されたようだ が、 傾きと換えに、浮力を失っているのか? つーか、穴があいているらしい ほら、見事に沈みかけてる 結局、沈みかけた船の横に空のドラム缶をくくりつけて 2隻の船の先端にくくりつけて引っぱるという方法で回収されていった。 時間は4時。実に2時間以上の長丁場だった。 ちなみに、最期最後は沈没寸前 秋の夕暮れは鶴瓶落とし、釣瓶落とし。 日が傾いたと思えば、薄暗くなってきた。 目の前で、船が沈みかけるなど、中々見られない経験をした日だったなぁ。 さて、帰ろう。 荷物をまとめて、 よっこらよっこら、 A地点近くにさしかかり、ふと振り返って、先端の方を見る。 小船を威嚇するような位置に海上保安庁の船。 この暗さじゃ写真も撮れないので、証拠にもならないが(笑) どうも、船の配置が不自然だ。 まるで拿捕された密漁船に見える、 と 小船   の後ろに小船     のまた後ろに小船、 3匹の小船だ が 2艘目の後ろに、丸太? 丸太? うーむ、どうやらひっくり返った船の裏側らしい これで納得 ひっくり返った船を曳航中の3匹の小船 それをサポートする海上保安庁 あらぬ疑いをかけたことをお詫び申し上げる 気が付けば、夕刻から吹き始めた風で、外海は結構な波 台風が近いもんなぁ あんな小船じゃ、ひっくり返るさ という荒れ具合 海水浴場まで曳航された上下逆さまの船は、浅瀬で元の形に戻され漁港の方へ去っていった 高波ってのは、怖いねぇ、 などと思いながら、帰路についたのであった。 と、話はここで終わらなかった。 再びマップ。現在位置は、攻略マップのAの近所だ。 赤い灯台の方を向いている まだ、長い堤防の根元まで歩かねばならない。 とぼとぼとぼ !? 途中から、堤防がビショビショに湿っている。 堤防を越えて、外側からの波を被っているようだ。 攻略マップ。 外海側には、テトラが入っている。 この幅、ゆうに数メートルはあるだろう。 でも、風や波が強い日などは、越えてくる場合がある 偉大な自然の前では、人間の力など でも、今日の波は「場合がある」という生易しいものではない。 今、目の前に見えている足元から、堤防の根元近くまで ず〜〜〜っと、濡れている 現在、C地点 運と注意力 右の方から聞こえる、波の砕ける音を聞きながら、止まったり走ったり。 気分は、任天堂のゲームウォッチだ(懐!) でも、主人公は液晶の黒人間じゃなくて、自分であるところが悲しい。 ざぶーん、どどどどどぉ。 この音が、すぐ右側で聞こえたら、前か後ろに速やかに移動する それしかない。 ざぶーん、どどどどどぉ。 右前! 目の前を歩いていた親子が、波しぶきの直撃を浴びる ざぶーん、どどどどどぉ。 おとうさんと一緒 おかあさんと一緒だと、ほのぼの子供番組だが、こちらは悲壮感がある。 ざぶーん、どどどどどぉ。 ざぶーん、どどどどどぉ。 ざぶーん、どどどどどぉ。 スリルある帰り道から、無事生還 これを浴びつづけて肺炎になって寝込んだのは、伊達じゃない(涙) 到着後、近くの砂浜を見てみる 波の高さは、1mはある うねりじゃなくて、白波が砕けた1mは、正直怖い。 ちょっとした小船なら転覆してもおかしくない波 ざば〜ん、どぶ〜ん、などという単純な言葉では形容できない音が、ひっきりなしに打ち寄せる 夕方出港する大量の漁船を見ていたら、気分は鳥羽一郎だった だが、荒れ狂う砂浜の波を見ていたら、悲しみ本線日本海か、海猫、 船のいない海は女性演歌歌手が似合うのか 阿保なことを考えつつ、本当の帰路についたのであった

本日の好日度:★★☆☆☆ 「顔が塩辛い」