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おばあちゃんと日本一 〜山岡・おばあちゃん市〜

2005/02/06
 「メロディー橋の向こうに、日本一のおばあちゃんがある」

・・・訳がわからない

時々、謎の言葉を投げかけるOhyoi3
とりあえず、出かけてみる事にした。


メロディ橋、と言えば、 9月25日のお出かけで紹介した橋だ。
その先に、何かがあるとは思いもしなかったのだが、そういう理由で、今回は進んでみる事にする。

さすがに、数日前に雪が降っただけあって、所々に雪が残っている。
自宅付近とは違い、山の方の雪は、融けるという言葉を忘れているかのように、単に、白い塊としてそこに「当たり前のようにある」という感じだ。

さらに進むと、見えるものは。。。ははーん、あれのことか、と思わせるものが見えてきた。
とりあえず、近くまで行ってみよう。


売られているのは何だろう?
山奥で、密かに老婆の人身売買が行われているのか。
そんな訳がないと自分でも思いつつ、ネタとして書いている自分が恥ずかしい。


実のところ、ここは「日本一の水車のまち」であるらしい。
ちょうど、写真の奥に映っているのが水車の一部、実際は、こんなスケールの水車が置いてある。


    ど〜〜ん!

見上げるような大きさの「水車」は、見上げなければ上が見えないほど。




       

いろいろな角度から写真を撮っていると、これが「水車」である事を忘れてしまう。
何か、観覧車であるような、そんな錯覚すら起こしてしまうような。


単に、大きい、大きい、だけを繰り返していては、自己満足になってしまうので、もう少し、大きさが分かるような写真を撮ろう。
まず、正面から建物と比較してみる。



こうやって見ると、観覧車じゃないのか、と思う気持ちが分かっていただけるかもしれないが、この写真の左下を良く見て欲しい。


    この矢印の先・・・



    座っている人だ!

という事で、あらためてこの写真。その大きさが実感できるであろう。



残念ながら、この水車、季節の事情か、動いてはいなかった。

さて、この水車。これだけが唐突にここにあるわけではない。
岐阜県恵那市山岡町、小里川(おりかわ)ダムによって堰き止められたダム湖のほとりにある「道の駅」の1つだ。
恵那市と聞くと「市街地」を思い浮かべるかもしれないが、実際は、最近合併して市に吸収された「恵那郡山岡町」の山奥なので、降った雪が、そのまま残っている。



さすがに、ダム湖のほとりだけあって、景色は悪くない。
冬でダムの水が少ないためだろうか、余計に奥行きのある風景が広がっている。



風の強い日であったので、湖面のあちらこちらに、風の通り道を教える小波が走っていた。



このような景色の良い場所だが、人には景色よりも優先すべき本能があるようだ。



景色を眺めるよりも、先に手形を作ったのであろう。
気持ちは分からなくもない。 親子であろうか、大小揃った手形に、微笑ましさを感じる。
ただし、この石の向こう、ダム湖の水面までは柵のような不粋なものは一切存在しない。
したがって、小さなお子さん連れで足を運ぼうとする人は、少なからず冷や汗を流すかもしれない。

雪と言えば、お約束。
居ました。



日向ぼっこをしている雪だるま、シュールな風景だ。



前に回ってみれば・・・表情もシュールだった。





さて、小腹が空いてきたので、何かを食べよう。
そうそう、ここは「おばあちゃん市」というキャッチフレーズの道の駅だ。
個人的には、道の駅名物(?)、B級麺類を食べたいのだが、あるのだろうか。
建物の中に入ってみると、ありました。



全ての麺類に「寒天」という接頭語がついているのが気にかかる。
一抹の不安を覚えながらも、雪原から帰ってきた身で「冷やっこ」を食べる勇気はない。
ここは、1つ「寒天うどん」をオーダーしてみることにする。

店内はセルフサービスだが、ファーストフードにありがちなセルフサービスとは異なり、手入れが行き届いているように感じる。
コップや湯のみが並んでいる様子を見るだけで、お客をもてなす気持ちを感じる事が出来る。なるほど「おばあちゃん」の優しさだろうか。
そうこうしているうちに、番号が呼ばれる。
取りに行くと・・・



汁が一杯である事に驚かされる。
バランスをとりながら運ばないと、こぼしてしまいそうだ。


    たっぷりの汁





    ちょっとこぼした・・・

こぼしても大丈夫。下に敷いてあるのが、吸水性のある素材なので、手が汁でベタベタになる、という最悪の状況は防ぐ事が出来る。
ついでに言えば、お絞りまで付いてくる気の使いよう。
「おばあちゃん」の嬉しい心遣いなのか。

そして、付け合せについてくる「漬物」
ちょっとした酒飲みならコップ酒2杯、食いしん坊ならばドンブリ飯1杯は食べられそうな量が付いている。



「たんと食べなっせ」と何処の方言とも知れぬ言葉が聞こえてきそうだ。
おばあちゃん、ありがとう。いただきま〜す

しかし・・・、皆さんも気になっているであろう「寒天うどん」
写真を見る限り「普通のうどんじゃん」と思うであろう。
実際、普通のうどんなのだが、決定的に違うのは「コシ」と「重量感」だ。
普通のうどんには、下手なうどんでも、何らかの弾力というか、やわらかさがあるが、この寒天うどんには、そのような弾力が存在しない。
かといって、決して不味い訳ではない。
何と言うか、次元の異なる歯ごたえ、というか。
どちらかと言えば、麺類に仲間を求めるより、トコロテンに近い感覚。
プツプツと簡単に切れるが、弱いわけではない、という意味不明な形容になってしまう。
また「比重」も、箸で麺を摘み上げた瞬間に、明らかにうどんとは異なる重量感を感じるのだが、やはり寒天らしく、含水率が高いのだろうか。
どちらにしろ、不味いわけではないので、すっかりと喰ってしまった。
ごちそうさま。

ところで、箸袋を見ると、ここの正式名称が「おばあちゃん市」であることに気が付く。
それはそれで如何なものか、と思うのだが、まぁ、そうなってしまったものは仕方がない。
こうやって、おばあちゃんの心遣いが嬉しいうどんも食えたことだし。


あ!



こういう書き間違いも「おばあちゃん」風だなぁ。



さて、せっかくなので、もう少し散策しよう。
売店の横に伸びる「つり橋」を渡ってみる事にする。



なかなかしっかりとした造りなので「つり橋」から感じるような、不安感はない。
ただし、つり橋らしく揺れるので、苦手な人は注意をして下さい。
橋から望むと、キレイにダムが見える。



こうやって見ると、ずいぶんと水位が低い事が分かる。
一応、つり橋から下を眺めてみる。

         

高いなぁ、と思いつつも、ファインダー越しだと、さほど恐怖感を感じない事に驚かされた。
ずいぶんと身を乗り出して撮影したのに、終始、ポケットのものが落ちないか、という事くらいしか気にならなかったくらいだ。

振り返ってみれば、やっぱり大きいなぁ。



つり橋を渡った所に、建物が見える。
何かの管理事務所だろうか。それを目指して歩く途中、ふと目に入った看板。



このガケの下にヘビがいる!という事よりも、ツッコミどころ満載のこの看板。
見事にトグロを巻いた凶悪な表情のヘビに、既にガケから落ちつつある子どもの表情も、うっかり感はあっても注意を促すのには役不足だ。
「ガケ・ヘビ」という語呂合わせは素晴らしいが、オチの代わりに子どもが落ちているという「オチ」は洒落にならない。

さて、もう少し進んでみよう。



天を仰ぐように上を見る雪だるま。こいつも、シュールだ。
何故に、上を見ているのであろうか。

ここにきて、管理事務所と思しき建物が「小里川ダムふれあい館」という建物である事が判明する。



しかい、ふれあい、という言葉から感じられる親近感はない。
周囲にも中にも、人の気配がなくひっそりとしているのだ。
外から様子を伺って見ると、自由に入れるようなモノらしい。ここはひとまず、入ってみることにした。

入っていきなり目に入ったのが、受付のお姉さんだ。
下手したら、カウンターテーブルに突っ伏して眠りこけていたのではないかと思われる程の見事なあくびを必死に殺している。
ついでに言えば、来る筈がないと思われた来客が唐突にやってきたので、慌てふためいたというか。
入ったほうの入り口は、どちらかと言えば裏口。
受付から見える正面玄関は道路に面していて、人が来るのが分かるのだが、こちらは完全に死角だ。
うぁ、ごめんなさい。と内心思ってしまったが、何も知らない観光客を装って館内に入ってみる。

館内は、この小里川ダムやその周辺の様々な情報が集めてある、ある種の博物館のようなモノで、今の箱モノらしく、パソコンのようなものが随所に置いてある。
置いてあるだけで、使えないのが多かったが、これも箱モノの定石だろうか。

壁に貼ってある説明を見ると、小里川ダムは、その内部に入って見学できるような記述があった。うーむ、暖かくなったら、また来ようと思ってしまう。
各所にカメラが設置してあって、それらを自由に切り替えてみる事が出来る仕掛けがおいてあった。



下のパソコンの横に、スイッチがおいてあり、いろいろと切り替えられるようになっているのだが・・・



どう見ても、バイオハザードのワンシーンにしか見えない映像が次々と表示され、恐怖心を感じてしまう。
何故か、ダムの見学に来ることを考え直している自分が居る。

やや歩きつかれたので、イスに座って教育映画を見る事にする。
壁面のスクリーン横に、3つのボタンがあり小里川にちなんだビデオが流されるらしい。
とりあえず、バーチャルツアーとか言うのを見てみることにする。
いや、他にお客は居ないので、好き勝手にコンテンツを選ぶ事が出来るのだ。

さて、上映開始。
わあああ、こりゃ何だ!
「謎のメールを受信した」と言う女の子と、それについていく男の子、2組が登場するのだが、女の子が微妙にロリ好きを狙った年齢の子。
いや、これが唐突に途中でスクール水着になったりするのは確信犯ではないだろうか。
さらには、案内役のお姉さんが、妙な衣装に身を包んだコスプレ女。あろうことか、ミニスカートだ。



手には、棒つきの★まで持っている始末。魔女ッ子もありか。
うーむ、思ったより楽しいぞ(+_+)\☆バキッ!!


    (写真失敗)ミニスカでプールサイドに立つコスプレ女
    大きな脈略もなくプールに入れられた子どもたち
    カメラは思いっきり下からのアングル
    お姉さん、パンツパンツ!(落ち着け→オレ)

えっと、取り乱したが、このビデオ、マニア好みのB級ハウツーモノに、教育番組風味が散りばめられていて、中々楽しいのである。
自分の中では、河川決壊・洪水、というのは平野部の住宅街で起こるものだと信じていたのだが、このビデオでは、この付近での洪水の様子が紹介されるなど、本当に勉強になった気がする。
それ以上に、この小里川というのが、名古屋を流れる庄内川の上流である事を知ったときには、妙な親近感を感じる程だ。
とは言え、
        

このミニスカのお姉さんが、どことなく浮いている感じは否めない。
いや、まぁ、悪いとは言わないが(笑)

残念ながら22分の映像の途中で、本日閉館のご案内放送が流される。
最後まで見たかったのだが、続きは今度にしよう。



それほど大きくない「道の駅」



駐車場も、それほど広くはないのだが、先ほどのダムの方にも駐車場があり、ちょっとした散歩が楽しめるようになっている。
暖かくなったら、また来よう。素直にそう思えるくらい堪能した午後だった。
そう、家を出たのは午後2時頃で、閉館時間は4時半という短時間のお出かけ。それでも、中身の濃い休日だった。

道路公団の無駄な箱モノ事業といえばそれまでだが、地元のおばあちゃん手作りの店として、ホッとする温かみのある道の駅。
あまり有名になって観光客に荒らされることなく、ひっそりと続いて欲しいな、と思うのはワガママだろうか。



本日の好日度:★★★★★ 「安・近・短(スカート)」