Go!Go!お出かけ〜気が向いたら更新

SAKURAサクサク 〜恵那市山岡〜松本〜

2005/04/16
何かと多忙だった、3月から4月にかけて。


特に、桜が満開の時期に慌しく仕事をしていたので、まともに桜を見ていない。


昨年は、単に怠けていて桜の時期を逃してしまったが、今年も同じ事をしていては仕方がない。
でも、桜はもう終り。葉っぱさえ出ている近所の桜・・・


だったら、咲いているところに行けばいい!


桜前線は、北上するのなら、北へ向かえば良い。

ちなみに、このお出かけのコーナーで、北といえば「松本」、南といえば「伊良湖」というワンパターンが定着しているが、よくよく地図を見るととんでもない行動範囲だ。
まぁ、行ける所まで行く、という事で松本方面を目指す。

ただ、途中で気になる場所がある。
愛知県を出てすぐのところ、岐阜県恵那市山岡(旧、恵那郡山岡町)の国道沿いにあるしだれ桜。

    ■大きくて立派なしだれ桜。近所の家が小さい訳でなく、桜が大きいんです。
道路沿いにあるので、目立つのだが、サイトで検索してみると「釜屋」という場所の有名なしだれ桜らしい。

    ■下から眺めると、迫力すら感じます。
道行く人たちも、ふと車を止めて写真を撮ったりしている。
それなりに小さな駐車場なども用意されているが、この桜1本では観光地にも成り得ないため、場所が荒れていない。とても良い感じだ。


昼も近い。先を急ごう。
こんな時間に愛知県を出て、松本を目指すなど普通はやらないが、この「お出かけ」コーナーは道祖神の息がかかっているので「普通」は存在しない。行ける所まで行く。

お決まりの国道19号線、今日は比較的空いているが、トラックは多い。
よくトラックに「法定速度順守車」と書かれているのを見かけるが、法律を守って当たり前ではないか、何を馬鹿なことをと思う。
挙句の果てに「法定速度順守車、お先にどうぞ」とまで書いてあるトラックもあるが、人を犯罪者にするつもりか?
ケーサツも「法定速度違反幇助」で取り締まって欲しい(いや、そんな罪状があるかどうかは不明だが)
しかし、今、前を走っているトラックはちょっと違う。
     
    ■会社の規則を問い合わせたら、教えてくれるのだろうか?
会社の規則に従って走行しているようだ。
基本的には、法律違反をしない範囲で作られた社則だと思うが、何か曖昧な書き方に違和感がある。
でも、ここにも「先に行け」のセリフが書かれている。
大抵のトラック運転手、唐突に抜いていったら怒って追っかけてきそうで怖いんですが。

おお! 飛行機が!

    ■飛行機って、速いんだなぁ、とあらためて実感
セントレアを持つ愛知県民が、たかが飛行機に驚く事もないだろうが、松本空港に降り立つ飛行機を目撃したのは初めてだ。
それもその筈、松本空港には1日3便しか着陸しないのだ。
だから、貴重なこの1枚、慌ててシャッターを切ったが、カメラの性能が適当な撮影姿勢を助けてくれるのは嬉しい。


松本に到着。
桜が咲くシーズンは初めてだ。
お決まりの大手町駐車場に入る。道路をはさんで、南北に立体駐車場があるが、目に見えるところに平面駐車場があるので、不慣れな人はそちらに入ろうとする。
でも、平面駐車場は大型車専門なので入れない。ミニ知識として覚えておこう。

松本城。
実際に入場料600円也を払って中に入る事はあまりない。
でも、今日は特別。あの壁の向こうに桜の木がたくさん見えるので、中に入ってみることにした。

    ■やっぱりここでも、しだれてます。しだれているだけで絵になります。
普段は入る事のない中の様子、意外と観光客が多いな、というのが素直な感想だ。
名古屋城に比べれば、それほど大きくない松本城。
確かに、遠景だとフラットな周辺の景色とも重なって、こじんまりしている。

    ■足を運ぶと分かりますが、感覚的には「箱庭」です。
しかし、下から見上げてみれば、なかなかどうしてカッコいいのである。

    ■ブラックボディで迫力がある。空にそびえる〜くろがねの城♪
桜の花など、添えてみると、それなりに風情があってよい感じ。

    ■時代劇で、場面が変わるときに挿入される絵のようです。
写真では、物の見事に人が写らないように撮影しているのだが、実際は、観光客はいるし、夜桜用の飾り付けをしている人たちもいる。

    ■紅白の幕をつけて夜桜モードを準備中?あちこちで見かけました。

ここで、せっかくなので、天守閣を目指してみようと思う。
ご存知の方もいると思うが、天守閣は、ちょっとしたアトラクションより過酷な道のりだ。
城の内部は、改造されて近代的な照明やら、ましてやエレベーターのようなモノなど付いている訳ではない。薄暗くてひんやりしている、お城そのまま、といった感じだ。
随所に、そのまま残されている城の機能、こんな所から銃を撃ったんですよ、という穴もある。

    ■確かに、堀の外の敵を狙えるが、場合によっては覗きにも使えそうです。
また、登ってみると結構背が高い。
外を眺めてみると、人がかなり小さく見える。

    ■赤い折り橋の上は、城をバックにした写真が撮れるので、人が群れています。
天守閣を内部から撮影すると、こんな様子になる。

    ■これでは、アレクサンダー流忍者でも登れない筈(推定)
だからと言って、どうしたという画かもしれないが、じっくり眺めてみると時間がそこだけ止まったように見える木々の組み方だ。
できれば、人のいないシーズンにやって来て、のんびり天守閣で過ごしてみたい。

天守閣に、松本城ロータリークラブ、の名前で案内板が寄贈されていた。

    ■どう考えても「お」は余分じゃないかと思うんですがねぇ。
これは「まつもとおしろ」と読むのか・・・
別の意味で、時間を止められた気分だ。


忘れていた訳ではないが、過酷なアトラクションについて説明しておこう。
やっぱり、ここは城。戦争の要なので、簡単に敵の侵入を許さないようになっている。
外に見える赤い橋も、その途中を折ることで、敵の流れを一時止める効果がある。
そして、城内は、敵が簡単に登れないように階段に細工が施してある。
まず、階段が急であること。平均して60度、というトンでもない階段の角度。
人が多いので立ち止まって撮影しにくいが、何とか撮影してみた。

    ■ストロボなしで、手持ちで撮ったものを画像処理しました。
この階段は緩い方だが、それでもこの急角度だ。
今から降りようとする階段は、こんな感じに見える。

    ■仕方なくストロボ付きで。下手すると下まで落ちます。
また、単に階段が急なだけではなく、階段の1段1段の高さが揃っていないので、とても登りにくい。
敵の侵入を防ぐために、日常生活を犠牲にしているような気がしてならない。
カイゼンやら合理的な事が好きな人など、敵が侵入する頻度と、日常的に城を使う頻度を天秤にかけて「これは無駄です」と言うかもしれないが、敵の脅威を最小限に抑えるリスクマネージメントを最優先させた戦国時代らしい建築様式。たとえ非合理的であっても、守るべきものは守る、という姿勢だろう。
何はともあれ、運動不足気味の人なら、1回天守閣に上がって下りただけで、膝が笑うかもしれない。


さて、堀の外側に出えてみよう。
こちらは桜もスゴイが、人も多い。

    ■あちらの奥まで桜の連チャン
今時、オッサン、オバハンでもデジタルカメラは当たり前。
携帯電話でも写真撮影が出来る事から、写るんです、のようなカメラを持っている人は皆無だ。
ここで、ちょっと2種類の写真を撮ってみた。
城にピントを合わせたものと、手前の桜にピントを合わせたものの2種類だ。

 

専門家じゃないので良く分からんが、どちらも悪くないように感じる。ちょっとした技を身につけた気分なので、今後も使う事にしよう。
さて、堀の外。松本城の北側になるが、この通りの桜は満開だ。

    ■堀には手すりも柵もないので、自己責任で
手前にピントを合わせたのは、こちらの写真。
どちらにしても、奥まで桜が咲いていることが伝わるだろうか。

    ■これ、一斉に散ったら、堀はどうなるんだろう?
きれいな写真に見えるが、この片手に「焼イモ」を持って撮影していた。
喰いながら撮影しながら、とても一眼レフを構える姿勢とは言い難い。スンマセン。

    ■彼は、醜いアヒルの子のストーリーを思い出そうとしている
そろそろ、太陽が傾いてきたようだ。

    ■遺跡の調査は、ポチの仕事…
松本市教育委員会の遺跡調査は、犬が土を掘り起こすレベルなのかと思ってしまう看板を眺めながら、松本を去ることにする。


    ■可憐なお花よ、ありがとう〜










本来なら、ここで終わるが、まだまだ続きがある。
冒頭の恵那市山岡の釜屋のしだれ桜だ。
夜間は、ライトアップされる、との噂があるので、時間に間に合うように帰ってみる。
民家の軒先なので、正確な時間を知らないのだが、それほど遅くまではやっていないだろう、と勝手に推測する。



8時55分。
まだライトが点いている。大丈夫のようだ、駐車場横の小屋に人が集まっている。
どうやら、近所の人達のようだ、甘酒やぜんざいなど振舞ってくれる。おお、何て親切な!
とは言え、ライトアップの時間も気になるところ。
尋ねてみれば10時頃まで大丈夫らしい。
まだ1時間はあるので、ゆっくりと撮影に入ろう。

    ■昼間と同じような角度で撮ってみました。
本ページに掲載した画像は、次の1枚を除いて全部、リサイズかトリミングしただけの画像。
もちろん、このライトアップ画像もオリジナル画像の色そのままなのだが、ライトアップに使われている照明がピンク色なので、鮮やかなピンク色に染まっている。
昼の姿を考えると、やや違和感はあるが、これはこれで悪くないのかもしれない。
ちなみに、画像を加工して、ピンク色のフィルターを外したものをシミュレートしてみる。

    【画像補正】ライトアップしている方、参考にして下さい。
これはこれで、幽玄な感じがして悪くないのではないだろうか。
それにしても、昼間同様、下から眺めてみると、暗闇に浮かんだ花々が、昼間よりも一層迫ってくるようだ。

    ■覆い被さってくるような、夜のしだれ桜。中央左の光点は「月」です。
夜は夜で、やはり道行く車が止まって桜を眺めているが、さすがに夜の撮影に備えた機材を持ち歩いている人はいない。
携帯の夜景モードでも抑えきれない被写体。三脚持参の上に、昼間下見をしておいたので足場にも苦労しなかった。

    ■こんな光景が道路脇に展開されていたら、とりあえず立ち止まるでしょう?
桜、桜。
いわゆる「お花見会場」と呼ばれる場所。ソース臭い出店に囲まれて、アルコール臭漂う宴会場でドンチャン騒ぎするのも悪くないが、やっぱり花はダンゴの代わりにはならない。
昼の顔に、夜の顔。
のんびり花びらを浴びながら散歩するだけ、アルコールを入れなくても花に酔ってしまいそうなお花見も悪くないだろう。
今日一日で、一週間分は堪能した気分だ。

【追記】
山岡町の皆さん
本当に立ち寄っただけなのに、甘酒やらぜんざいやらお団子やら。また、良かった使ってください、とフィルムまで頂いて、本当にありがとうございました。
心地良い時間が過ごせた事、お礼申し上げます。

本日の好日度:★★★★★ 「桜まみれ」