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雨の日も、風の日も応援してました 〜愛知・豊田市〜


2005/09/23
「愛・地球博」、いわゆる愛知万博もあと2日で終わろうとしてる。
連日、駆け込みで混雑している様子が伝えられるが、最後までスタッフの皆さんは大変だなと思う。

そんな愛知万博を、ずっと応援している奴らがいるので紹介したい。
雨の日、風の日も、暑い日も、寒い日も、ずっと応援してる奴らだ。
普段なら車で通り過ぎるだけの道路なのだが、あえて自分の足で歩いてみた。

    モリコロ
    「頭、尖がってる?」「わし、痩せてる?」
やぁ、よく来たね。
と満面の笑みでお迎えするのは、愛知万博のマスコットキャラクター、モリゾーとキッコロだ。
まぁ、オリジナルと比べるとやせ細っているし、若干ディテールも異なると思うのだが、こいつらは、万博が始まる前からここに立っていたハリボテだ。

長期に渡り風雨に曝されていたため、既に崩壊し始めている。
    鼻がない?
    「わし、皮下脂肪の代わりに新聞紙なんじゃよ」「リサイクルだね」
ただ、いくら何でも梅雨やら台風やらを過ごしてきた紙製のハリボテがこの程度の崩壊で済むわけがない。
この万博の期間中、何度となく「お色直し」をされて、常にここで笑っていたのだ。
メンテナンスも大変だったろうと思う。
そして、このハリボテが立っているのは、消防署の敷地内。
    消防署の角
交差点の角にもなるので、多くの人が目にしただろう。


さて、次に進もう。
普段は自動車で通り過ぎるだけの場所なので、歩く速度で目に入る景色は、随分と違って見えるものだ。
例えば「クリーニング屋さんがあるのかぁ」と思う程度で通り過ぎる場所でも、よくよく見れば、こういう看板になっている。
    くりーにんぐ
    大文字、小文字、入り乱れての「DrY CLeaning」、後半字体も変わってます。
大文字小文字関係なく混在しているが、こういう看板は「狙ったのか」「素で間違えているのか」判断が難しい。
おそらく、後者であろうと思いつつ、次のポイントが見えてきた。
    にっこりモリコロ
    「お花に囲まれて〜♪」「わしは、もうすぐお花畑に行くんじゃ」
先ほどよりもメンテナンスの頻度が高いのであろうか。
万博開催前から立っているとは思えない状態のよさだ。
    AA風
    「お花に囲まれて〜♪」「わしは、もうすぐお花畑に行くんじゃ」
よく見ると「2ちゃんねる」などで見かける、アスキーアート風の笑顔だが、本当に爺さんと孫のようにも見える。
良い笑顔だ。
    7−11の横
    左手のコンビニは、スタッフの夜の憩いの場所になっていました。
コンビニの近所に立っているこのモリゾーとキッコロ。
この道路の奥に、万博の外国人スタッフの宿舎があるらしく、朝などは送迎のバスが迎えにきている。
豊田市郊外の片田舎で、唐突に外国人密度がアップした地域。
近所のスーパーなどから、様々な国籍の客がビニール袋をぶら下げて出てくる風景を何度も目にしたが、そのスーパーも、これほど多国籍な客が来るなど想定してなかっただろうなぁ。

ゆるゆると先に進もう。
普段は記憶に残るよりも先に、アクセル1つで通り過ぎるような場所だが、歩いてみるとなかなかどうして距離もあるし、大変だ。
中学校が近所にあるため、通学路にもなっているのだが、このような場所を自転車に乗って走らなければならない。
    歩道・・・
    2台並んだら、ひき殺されるような狭さですわ。
もう、ガードレールも何から何をガードしているのか良く分からない。
    ガードレール・・・
    鈍い人だったら、どっちかにぶつかるでしょうね。確実に。
まぁ、こういう危険な道路である事を知っているので、運転手も注意をするのであろう。
自転車を引っ掛けた、という話は今のところ聞いていないが、それにしても、物理的に幅が狭すぎる。
トラックなどが来たら、それだけで恐怖だろう。
これが自動車の街の道路事情、一度、担当者は自分の足で歩いてみろ、って思う。

さて、次がそろそろ見えてきた。

    1番、額の狭いキッコロ
「ウェル花夢(かむ)たかはし」と書かれた赤色のノボリ、花壇と共に立っている2体。
ここ高橋地区に、花と夢を植える、という運動の一環だろう。
こちらの2体も花と共に笑って立っている。
ここも、メンテナンスが行き届いているなと思うが、近くで見ると、それなりに疲れている。
    お肌ボロボロ
    「顔のアップは、やめて下さい!」
随分と「お肌」がボロボロだ。
万博のテーマは「自然の叡智」だが、こういうメンテナンス作業を重ねるたびに「自然の猛威」を思い知ったかもしれないな。
    眼科の角
    目医者さんの駐車場でした
こちらも、交差点の角に立っているので、多くの人の目に止まったであろう。
今日も笑いながら、交差点を見つめている。

そして最後は、このすぐ近くの公民館だ。
    本体
    「ようやく到着したね」「待っていたよ」
今までの「赤いのぼり」ではなく、「ウェル花夢たかはし」の大きなロゴマークが本拠地である事を表している。
そして、よく見れば、この2体が1番ふっくらしている。
    もりぞー   きっころ""
    1番太っちょのモリゾーとキッコロ。キッコロの後ろに見える「ハリボテ」も気になるなぁ
本体は「高橋交流館」という地域コミュニティの前に立っている。
これは、豊田市文化振興財団に所属する1つだ。
    花に囲まれて
そして、このモリゾー、キッコロだけでなく、地域に花を咲かせてくれていたのが、この「高橋交流館」の皆さんのようだ。

最初、このハリボテが登場した時には、随分と不恰好なモリゾーとキッコロだなぁ、と思っていたのだが、日が経つにつれ、目の慣れは、次第に愛着となり、ついには万博と共に歩んできた彼らの姿を撮影しておきたいと思うに至った。
愛知万博の成否について、また、開催の意義については未だに議論が残っているが、こうやって1つのイベントを応援する地域のコミュニティ活動は、ここだけではないだろう。
地域にとって、悪いことではないだろう。

気が付けば、いつも花が咲いている「ウェル花夢」、単なる駄洒落かもしれないが、そんな駄洒落に癒されていたのだな、と感じる日々。
普段の運動不足で、ちょっとした散歩でも、常人の数倍疲労を感じているのだが、楽しいお散歩だった。

苦言を言うなら、もう少し、歩行者に優しい街にならないかなぁ。自動車の街、豊田市は。





さて、気になっていたのが、もう一対のモリゾーとキッコロ。
    ちいさいモリコロ
    小さなモリゾーとキッコロ
ここに、乗っている2体。
毎日、通り過ぎるときには、厚紙を切って作ったのかな、と思っていたのだが、近くに寄ってみると…。
    唖然とした顔
    ちょっと見ると、パックマンのモンスターにも見える
うぉ!
丸太を削ったんですかね、これ。
ちょっと感動だ。
    ちょっとホラー
    「もうすぐ土に帰るのかなぁ」「それが自然じゃよ」
おそらく、丸太を削って、塗装したであろうモリゾーとキッコロ。
すっかり色も褪せ、ヒビも入っている2体だが、この現状が長い歴史を物語っている。

よくがんばったなぁ、ありがとう。と、一声かけておこう。
本日の好日度:★★★☆☆ 「歩行者には優しくないよなぁ」