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観察者 in 聖火リレー 〜長野県長野市内〜 「04:聖火がやってきた」


2008/04/26
mizuno-ami
飛び交う取材ヘリコプターに警察のヘリコプター
バラバラという音が緊張感を高める。
大型車輌も動員されるが、あちら側に見える赤い旗の前には「平和」もかすんで見える。
って、すみません。
単に「平和タクシー」が、偶然、そこに居ただけだ。
ちなみに、聖火が通る道路とは反対の車線は、まだ通行できる状態だ。
やはり偶然だが、赤信号で止まった1台のトラック。
ちょうど、視界をふさぐ形となり、周囲から野次が飛ぶ。
現在、どちらかと言えば「ウヨク」と表される皆さんの位置でカメラを構えているので、耳に入る野次も日本語だ。
    「もう、日産車、買わねぇぞ〜」
思わず苦笑する。
言いがかりとしか言いようがないが、今までの流れならトヨタ車の方が……。
一段と低くなるヘリコプターの高度が、現在の状況を間接的に伝えてくれる。
時間は8時40分、晴れ間も覗いていた先ほどとはうって変わって、小雨がパラパラと混じっている。
そして、さらに増えたレストランスタッフ。
パトカーに先導される形で、バスなどがゆっくりと角を曲がってくるのが見える。
湧き上がる歓声。
だが、良く見ると、これらのパレードの様子を撮影すると、どうしても背景が赤い旗一色になってしまう。
取材陣が居る場所を考えると、そういう風に写るように中国人を配置したんじゃないかと思われるような位置関係だ。
道路を挟んで、長野駅側には多数のチベット旗が翻っているのだが、おそらく、どの新聞の「聖火リレー」の記事にも、そういった風景はあまり見られないだろう。
聖火リレーをする人々を乗せたバスが過ぎる。
後から気が付いたのだが、これは卓球の愛ちゃんではないか?
何だか、写真週刊誌のスクープ記事のようになってしまったが、多分、愛ちゃんだろう。
赤い旗が翻る角からは、白バイの姿が見えた。
そして、聖火の登場だ。
チラリと聖火が見えるのが、お分かりだろうか?
真っ赤な背景の中を走ってくるのは、聖火ランナー。
走っているのは、欽ちゃんこと、萩本欽一さんか!
実は、正確に言えば、誰が走っているか良く分らなかった。
小さなオッサンが走ってるなぁ、程度でほとんどが警備の陰だったからだ。
あ、それでも、手を振ってくださっているが、予告した「欽ちゃん走り」はどうした!?
欽ちゃん走りよりも、警備隊の表情に緊張が走っている点に注目して欲しい。
ちょうど、すぐそばにいた男が沿道に飛び出そうとした瞬間だったのだ。
歩道から2メートルも出ないうちに、警察官らに取り押さえられた。
何事もなかったかのように通り過ぎる聖火。
やがて、チベット擁護派の前に差し掛かる。
高々と上げられた透明のシールドは、液体などを投げかけられる事に配慮したものだろうか。
各国から伝えられる聖火リレー、その背景はほとんどの場合、赤一色だった印象があるが、こうやって唐獅子旗の前を通り過ぎる画を見て「違和感」を感じるのは、ある意味、そういう刷り込みがされているためだと思ってしまう。
通過して、まだ興奮冷め遣らぬ、赤い集団。
掲げる「ひとつの世界 ひとつの夢」はどういう「ひとつ」なのか。
交通規制が解かれ、直ちにやってくる「ハコ乗り」の連中。
こういう姿に違和感を感じるかどうかは見る人の判断にお任せする。
赤い旗を振り回す若者は、どういう未来を描いているのか。
聖火が過ぎれば、一斉に移動が始まる。
旗を振りかざしたままの移動は、若干迷惑だ。
しかし、旗の棒が短く旗の大きい赤い方がもっと迷惑か。
警察も駅のコンコースを通り反対側に移動する。
雨も本格的に降っており、寒いを通り越して、冷たいとすら感じる長野の朝。
この騒動の横で「信州おりがみ交流会」がなんとも平和に感じるが、聖火が来てから今までが僅か20分足らずの出来事だったとは。
何とも、密度の濃い時間であった。
そう言えば、同じ仏教つながりで、奈良の方からも使者が来ていたようだ。
有志か公式か知らないが、相変わらず何とも微妙なキャラクターだ。