2019年12月30日 記事
馬鹿と阿呆のロンド

2019年12月30日(月)

●「ストップ・ザ・ワースト」、交通死亡事故のワースト記録が続いている愛知県。警察屋さんがその汚名を返上すべく騒いでいる。確かに、交通事故の数は多いと思うが、車が多いんだから仕方がないんじゃないか?と思っているのは自分だけだろうか。そもそも、トヨタなど大きな自動車会社がある訳で、車の所有数は多い。さらに、人口だって、それほど少ない訳じゃないから、人口当たりの事故率はそれほど高くないんじゃないかと思っているが、如何か。単純に絶対数で比較するのはフェアじゃないが、数争いの話ではなく、事故の起こりやすさという点で見ても、その単純比較は目的が曖昧すぎる。脳筋に分かりやすい指標、以上のメリットはないだろう。●2019年は、そのワースト記録返上が見えてきたらしく余計に騒いでいるが、さて、2018年の数字を見つけたので眺めてみれば。人口10万人あたりの死者数、愛知県は2.51人。この数字は「ベスト8」となる。47都道府県で下から8番目に小さい数字だ。1位東京1.04人、2位大阪1.67人、以下、神奈川、京都、埼玉続く。一方、ワーストは福井の5.26人、富山の5.11人、三重4.83人から、岩手、山形、香川と続く感じだ。これを見ると、交通死亡事故の数と割合で、かなり印象が異なることが分かる。ただ、人口だけでなく、道路の長さや面積、救急車が到着するまでの平均的な時間なども合わせて考える必要があると思うが、どちらにしても、数だけを論じることに意味がないことは分かる。●いや、意味がないとは言いすぎだ、という声もあろう。ただ、その割合は低いけど、分母が大きいので数が多いだけという状況に対応するために、実際の割合が高いクソ田舎の、車が走れば人を殺すんじゃないかという状況を軽んじる可能性はあるし、その意味もないワースト返上に多額の税金を使うのはムダでしかない。『数字』はテレビか新聞くらいしか情報源がなかった時代、いくらでもバカを騙せる便利な道具だったが、今時、ネットでは、それらが報じている数字の元情報まで辿れるようになっている。さらに、単純な数字で騙されるようなバカが昔よりも減っていることを思えば、恣意的な数字の提示はかえって胡散臭くなる。いまだにコレが通用するのは、バカな国民を騙すための道具と考えている老害世代くらいだろうが、残念ながらその世代の有権者数が多いから、当面は大きく変わらない。それが証拠に、「何の根拠もないが、レジ袋を有料化すれば、国民のゴミ意識が向上するだろう」という法案がそのまま通って法制化されている。どこの馬鹿が考えたんだか、その程度で向上すると思われている国民の方がバカだわ。★☆★
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