
「おもてなし」の作法
2019年07月29日(月)
●東京五輪の『ボランティア』、募集要項などを眺めると、どれだけ人をバカにしたものなのかと腹立たしく思えるものも多々ある。単にタダ働きの奴隷が欲しいだけじゃねーか、と思う面もあるが、そういう部分に文句を言っている連中を眺めていると、何となく、違う考えも出てくる。そもそも、この問題、ボランティアの定義が曖昧だ。無料で奉仕する人たち、と漠然と考えたとしても、それを『裕福な余力ある人々による社会への還元活動』と見れば、別に宿泊費だの交通費だのを欲しがったりししないだろう。一方、『自分の出来ることを少しでもやって人々の助けになりたいと考える奉仕活動』と見れば、タダ働きはカワイソウな気もする。そりゃ、自分たちばかりエアコンの効いた部屋で高額報酬を貰って何やってんだ、という気持ちはよく分かるが、そのボランティア活動を『受ける』側からすれば、テメーの気持ち優先で活動する宿も確保できない小汚い貧乏人の手助けと、余力ある金持ちからの手助けと、どちらが「おもてなし」と感じるだろうか、という視点もあろう。東京五輪の話では、その辺りの定義を曖昧にしたまま、互いの立場で騒いでいるだけに見えるが如何か。あと1年もないのに、何やってんだろうね。●今年5月、豊田市内の飲食店で暴れた男(26)が逮捕された。「丼を床に投げつけて叩き割った上、プラスチック製のお椀を投げつけガラス1枚を割った」容疑だそうで、何とも情けないが、その理由が「米が黄ばんでいて固くて腹が立ってやった」という話。もしかしたら、食い物をオモチャにして喜んでいるような連中が多い中で、いい加減な飯を出すような店に怒りを覚えるなんて、かえって珍しいんじゃないか。このご時世、食い物の恨み、なんて言葉は死語じゃないかと思うほど食べるものには困らない。まぁ、財布の中身とその他諸々での妥協は必要だが、餓死するかどうかというレベルにはない。そんな中で、この男の日常的な食事や、その店が出した「黄ばんで固い」飯が、どういうものだったのか、かえって気になる。ちなみに、その男『「KOSHIDO!!」という名前でYouTuberとしても活動していました』とあるので、おそらく、豊田市街地北部にある越戸町の人だろう。失礼ながら、米にこだわって暮らしている人なんか居るんか?と思うような普通の住宅地域だが、『会社員・重岡晨吾容疑者(26)』と報じられているのに、YouTuberなんて情報は必要だったのか?会社員で良いじゃん(笑)。★☆★