2019年04月26日 記事
残されたものだけの世界

2019年04月26日(金)

●『逮捕されない上級国民』、ネット上では疑問の声が多い。かくいう自分もその1人になろうが、ふと、気がついた。『逮捕って何だ?』と。悪いことをしたら警察に逮捕される、という図式が染み付いているので、必然的にそうなるものだと思っていたが、そうでもないらしい。こういう事でもなければ調べない事は多いが、テレビは使いどころもないレアケースの知識をクイズにするウンチク番組より、こういう仕組みの説明をした方が有用なのにね。要は、著名人だから逃げも隠れも出来ないだろう、という点で逮捕しないのは理解できた。ただし、「証拠隠滅を図る可能性」は身分素性に無関係だから、こちらの部分は忖度に違いない。また、下手に逮捕すると起訴までの期限が決まるので、このままの方が良いと思う面もあるが、この先、納得できない形で不起訴にでもなれば、そこで『上級国民』を煽れば良いだろう。●『勲章持ち』という言い方もあるが、あれ、受賞までの流れが厄介なので、管轄するお役所の顔を立てる、という点で忖度があっても不思議じゃない。「いかに立派な人物であるかを徹底的に調べた我々の仕事に泥を塗るのか」というのは、一般企業なら「テメーの調べ方が悪いだけだ」という話だが、この手の役人に通用するとも思えない。結果的に「大人の事情」があっても不思議じゃないと、陰謀論混じりに思ったりもする。普通に考えれば、これまでの経歴と、その先に交通事故を起こすかどうかなど、まったく関係ない話だが、一般的な解釈と役人脳での解釈は異なる。だいたい、この期に及んで「平成最後のプレミアムフライデー!」とか騒いでいる時点で、連中の常識が一般人と異なるのはよく分かるだろう。●話は戻って『逮捕』だが、前歴だけなら経歴に傷もつかない事になっているものの、『逮捕歴』は残るので、上級国民なら気にするところだろう。逮捕歴が付かないように、という点に配慮するなら、確かに忖度かも知れないが、その逮捕歴を付けたことを咎められる可能性があるなら、それは、お役所仕事が嫌う『責任問題』にもなるから、ケーサツ屋さんも慎重なのだろう。まぁ、轢き殺された人にとっては、バカバカしい話だけど。ただ、著名人でありながら、いまだに会見も開かない姿勢は一般的には不義理と言われても仕方がない。自分が何様であれ、他人様の命を奪っているんだから「この度、私が起こしました事故に対して」などと会見で頭を垂れるべき立場にある筈だ。だが、最初に「アクセルが元に戻らなかった」なんて言ってしまったため、自分を嘘吐きと認めるか、自動車メーカーが欠陥車だったと認めない限りは、おめおめと人前に出てくる訳にもいかないだろうから、その実、ハードルは高い。そういう意味で、『逮捕の有無』よりも『この先の展開』の方が、よっぽど興味ある話。今から出てくる上級国民の忖度ストーリー、目指すは「こんな偉いボクちゃんが反省してまーす(テヘペロ)」「反省してるようだ。不起訴!」で済ます結末だろうか。★☆★

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