2019年06月05日 記事
高速巡航ミサイル(老人)

2019年06月05日(水)

●「またか」と思う高齢者による事故。当たり前のように慣れてはイカンのだが、福岡の事故映像を見て驚いた。右折中に横から突っ込まれたプリウスみたいなのがオモチャのように転がっているが、あんなもん、避けるのは無理だろう。この事故で、運転していたジジイと助手席の婆さんが亡くなった。あれだけの事故なら死者が出ても仕方がないが、言い方は悪くても、不幸中の幸い、としか言いようがない。車はミニバン、エスティマだろうが、老人が乗るようなクルマか?おとなしく軽自動車にでも乗っていればいいのに。死人に口なしだが、アクセルとブレーキを間違え、止めるつもりでアクセルを踏み込んだようにしか思えない。本人の頭の中では「ブレーキを踏んでいる」のに止まらないから、絶対に足を離さないのだろう。しばしば伝えられる「ブレーキとアクセルを踏み間違えた」も、一部のミサイル予備軍が「ワシはそんな間違いはしない」と根拠なく思うであろう言い方なので、言い方を変えたほうが良いだろう。高齢者の事故ばかりがクローズアップされているが、その実、誰でも起こりうる事故。アクセルを踏めば簡単に100キロくらい出るし、出てしまえば、あんな鉄の塊、人間の手で止められるものでもない。あまりにも快適すぎて、そういう機械を『制御』している気持ちが薄れているんじゃないか?●コムスという小型自動車がある。1人乗りの電気自動車で、ちょっとした移動には便利そうだ。「免許を返納したら生活の足がなくなる」という地域も多いので、こういう小型車を普及させればいいと思うが、その実、知名度は低い。そもそも、この市場、ざっと眺めてみれば、小さい電気自動車ばかりで、普通にガソリン車を作ればいいのにと思うのに選択肢はない。乗車定員も1人だったりして、宅配用途くらいしか考えられていないのは明白だが、要するに「カネにならん」からメーカーも乗り気じゃないんだろう。自動車なんかモデルチェンジするたびにサイズも大きくなり、気づけば3ナンバーになっていたりする。そういう『経済構造』なので仕方ないにしても、結果的に、行き着く先にある「いつかはクラウン」世代が、それなりの車を求めるのも仕方ないところ。利益は大きいが事故も大規模になり、今では、老人ミサイルがあちらこちらに突っ込んでいる始末。また、仮に、そういう小型車を普及させようとすると、今度は「大きい車が正義だ」みたいな理屈で、中古のクラウンなんかを乗り回している低能が、邪魔扱いしてかえって危険になり、大型トラックに至っては「自分は死なない」と思い込んでいるので、さらに危険性は高くなる。こういう認識を改めるにしても、もう、多くの人の頭の中にある『クルマ社会』の常識を再構築しなければ無理であり、老人から免許を剥奪するだけで済む次元ではない。★☆★
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