2019年05月12日 記事
相対的に生きる人々

2019年05月12日(日)

●ゲゲゲの鬼太郎が、面白いネタを使っていた。「ハラスメント地獄」という。テニス好きのヒヒが、人間をコーチする、という荒唐無稽な話。そころそ、最初は熱血指導のスポ根ものだったが、そういうのがパワハラだの、肩に触れればセクハラだの、自分も聞いたことのないようなハラスメントを理由に吊るし上げられたヒヒが、最後には怒り出して暴れ、鬼太郎に退治されるという話だが、今の社会を小馬鹿にしているネタを、しばしば扱うので面白い。ハラスメントというか、距離感が難しくなった現代。例えば、店に行くと、なぜか店員は、来てほしい時にはこちらに気付かず、どうでも良い時に声をかけてくるが、あれも、1つの距離感だろうか。下手に人間に関わるよりは、ネットで買い物した方が楽だと思う人が増えても不思議じゃない。この手の行為は、たいした事ではないので、自分が少し我慢していれば済んでいた話だったが、「実は自分もそう思っている」という共感が集まれば、立派な(?)迷惑行為に昇格する。そこに、ネットの存在は無視できないが、言い換えれば、陰口文化というか何というか、このご時世に言いづらいが、女々しい文化と言えよう。●テレビで食品ロスの話をしていた。韓国で食品ロスが少ないのは、食べ残しの再利用を認めているからだとか、内心でツッコんでみたが、それ以上に、日本の「規格の厳しさ」と「消費者の求める高さ」が問題に映る。クレーマーなんてのは、大抵はバカだから無視すれば良いが、かと言って、そういうのを含めたレベルで規格化するから、それなりの品質のものが出揃うことになる。品質が高ければ、それはそれで良いことなので、それを否定するのは馬鹿馬鹿しいが、それで、ロスが多いなら、全体的に見て品質が低いと認めざるを得ない。他国では、期限切れのものを無料で配ったりしているが、ああ言ったことを日本で始めると、最初は上手く回っていても、そのうち、不心得というかバカが参入してきて、他店よりも人集めをしたい一心で、本当に期限切れで腐ったものまで配り始めたりする。そして、それを食って入院した人が出た場合、どこに責任があるか揉めることになり、結局「期限切れのものは食うな」みたいな法律に落ち着くだろう。レバ刺しの話がまさにそれで、きちんとした店であれば、いや、常識的に扱っていれば問題のない食材でも、一部のいい加減な店のせいでダメになるという典型例。ケータイ電話も、いまだに本体がタダだと思っているバカが多いが、あれも、他店がやっているから、でエスカレートした結果だろう。そこらのパソコンより高性能な小型端末、10万円くらいの価値はある機械をタダだと思って、いや、タダでなければ使わない、とか言っているような貧乏人が持つような機械じゃないだろうに。バカと貧乏人が足を引っ張る社会は、結果的に、下と上に二極化する。★☆★
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